【自動車雑感】炭素税による生き方への影響について考察する

自動車

脱炭素社会に向けて、二酸化炭素(以降CO2とする)の排出量を売買できるカーボンプライシングや二酸化炭素の排出量に応じた税金を課す炭素税などの新しい枠組みが出来始めています。

しかし、この新しい枠組みが、特に炭素税が我々(特に私)の生き方を制限する可能性が高く感じます。今回は、炭素税が生活に与えるであろう影響について考えたいと思います。

炭素税は何のために課されるのか

炭素税とは、企業などが排出するCO2の量に応じて課される税金の事です。税金は企業でも個人でもできれば払いたくないものですよね。CO2の排出量を減らすことで税金を払わなくて済むのであれば、投資に充てた方がましです。

そのため、社会全体のCO2の排出量を減らすことが出来るということです。酒税やたばこ税と同じ考えですね。

炭素税の対象物

炭素税の対象となるのは、化石燃料を使用する産業全般になります。つまり、自動車産業や運輸産業、燃料として使用する鉄工業などが多く税金を払うこととなり、必然的にそれを使用する製品の値段が上がることになります。

炭素税の対象となる産業

  • ガソリン、ディーゼル自動車
  • 鉄工業
  • その他石油製品を生産、加工している業種全般

個人にかかる炭素税

炭素税は、企業だけでなく個人にもかかると考えられます。特に炭素税をかけやすいのは以下の2つだと思います。

  • ガソリン、ディーゼル燃料
  • プロパンガス

ガソリン、ディーゼル燃料は今後のEV化の流れでEVへの乗り換えを促す目的で課税することが出来ますし、プロパンガスはオール電化の推進を目的として課税できます。

エンジン車は「金持ちの遊び」化が進む

化石燃料を使用するエンジン車は、ただでさえ13年規制や車検制度で不利な条件になっています。ただでさえメンテナンスに費用が掛かるのに、その上税金まで持っていっているのです。

ここにさらに炭素税まで上乗せされたら、旧車好きはもはや金持ちにならなければ車両を維持することが出来なくなってしまうでしょう。ものを長く大切に使っているのに、税金をバンバン取られるのは不条理ではありませんか?

エンジン車に乗っていると「罪人視」される?

炭素税は「環境保護のため」という大義名分が与えられています。大義名分が与えられていると、税率を上げても文句を言われづらいです。その最たる例が「たばこ税」でしょう。たばこ税は現在、国たばこ税、地方たばこ税(道府県たばこ税、市町村たばこ税の合計)、たばこ特別税、そして消費税と合計6割以上というとんでもない税率が掛けられています。

環境教育が進み、「化石燃料で走る車は悪だ」という認識が進めば、エンジン車で走っているとまるで罪人のような視線を浴びることになるのではないでしょうか。

環境対策の陰で泣く人もいる

環境対策は社会の仕組みを大きく変えるものです。社会の主役から姿を消した文化や技術は多くありますが、課税や法規制で圧力をかけられるものはそう多くはありません。たばこも趣味として広く認められていた時代もありました。エンジン車が、そうならないことを祈るばかりです。

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