車が走るために必ず必要なのが燃料です。みなさんの車はどんな燃料で動くでしょうか?私の愛車であるインプレッサWRXは、ハイオク燃料が指定されています。
そこで、今回の記事ではハイオクガソリンについて説明しようと思います!
何気なく指定された燃料を入れていると思いますが、特にレギュラーガソリンとハイオクガソリンがどう違うのか考えることはないのではないでしょうか。
レギュラー指定車にハイオクを入れるとエンジン洗浄ができるという話もありますが、噂は本当なのかなどハイオクとレギュラーのガソリンの違いについて調べてみました。
この記事を読めば、明日の給油時にちょっと自慢できるトリビアを得ることができますよ!
自動車の燃料の種類
皆さんは給油時にどの燃料を入れていますか?多くの車には給油口周辺に指定された燃料の表示がありますよね。
私たちが使う自動車の燃料は
- レギュラーガソリン
- ハイオクガソリン
- 軽油
これら3種類です。バス会社などではこのほかにも液化天然ガス(LNG)やエタノールを使って走るものもありますね。珍しいものでは木炭で走るバスなんかもあるようです。
それはそれとして、私たちの身近な燃料の話に戻りましょう。今現在自動車の燃料は石油から精製されるものが使われています。これらは化石燃料と言われ、古代のプランクトンなどの生物の死骸が
地層の中で圧力を受けて変化し、液状化したものです。
石油から精製される燃料は、石炭や木炭などと比べて取り回しがよく使いやすいのが特長です。そのため、今の自動車のほとんどに使われるようになりました。
ガソリンの基礎知識
まず、そもそもガソリンとは何なのかについて、簡単に見てみましょう。
ガソリンの持つ特徴
- 危険物第4類 第一石油類
- 沸点 30~220℃
- 引火点 -40℃以下
- 水より軽い
- 非水溶性
- 空気よりも重い
- 特有の臭いがある
- オレンジ色に着色されている
- 常温下で揮発し、非常に高い引火性を持つ
- 放電による火花などで容易に引火し条件によっては爆発的に燃焼する
- 消火には泡、粉末などの窒息消火を用い水での消火は絶対に行わない
まずガソリンの一番の特徴は、めちゃくちゃ引火しやすいことです。-40℃でも引火するので、火種があると簡単に燃えます。給油時にエンジンを止めたり静電気が起こらないようにするのは気化したガソリンが引火しないようにするためですね。
そして、常温で気化することも特徴です。こぼれたガソリンは放っておいてもすぐに気化して無くなってしまいます。これの怖いところは、気化しても濃度が高いと引火性があるところです。むしろ液体の時よりも爆発的に燃えるので、危険性が高まります。
臭いは特有の鼻につく臭いですね。シンナーに近いかもしれません。
レギュラーとハイオクの違い
レギュラーガソリンとハイオクガソリンは、オクタン価の違いによって分類されています。
オクタン価って何?
オクタン価とは燃料の自己着火のしづらさを表した数値です。燃料は温度や圧力によって、点火する前に勝手に燃えてしまうことがあります。これを自己着火といいます。
自己着火による設計で想定していないタイミングでの着火はエネルギーを無駄に使うだけでなく、エンジン各部にダメージを与えます。そのため、設計時に想定したオクタン価の燃料を使うことが望ましいです。
レギュラーガソリンとハイオクガソリンの違い
レギュラーガソリンはオクタン価が85~92、ハイオクガソリンはオクタン価が98~100程度のものになります。
JIS規格ではレギュラーがオクタン価89以上。オクタン価96以上がハイオクガソリンとなっています。
ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れるとどうなるの?
ハイオクガソリンは大体レギュラーガソリンから10円ほど高くなっています。1リットル10円なので、10リットル入れると100円変わります。結構な額になりますよね。
では、もったいながってレギュラーガソリンをハイオク指定の車に入れるとどうなるでしょうか。
レギュラーガソリンをハイオク指定の車に入れてもすぐに壊れるわけではありません。普通に走ることもできます。しかし、異常燃焼が起こりやすくノッキングが頻繁に発生するでしょう。
ノッキングはエンジンからカリカリとかカタカタという異音が発生する現象です。想定よりも早く着火した混合気がピルトンやバルブを叩き、音が発生します。
ノッキングはエンジンの寿命を縮めてしまうので、ハイオク指定の車にレギュラーガソリンを入れるのはやめるべきです。
レギュラー指定の車にハイオクガソリンを入れるとどうなるの?
レギュラー指定の車にハイオクガソリンを入れても、特に問題はありません。ハイオクガソリンを入れるとエンジンの洗浄効果があるなんて言う噂もありますね。
ただ、レギュラー指定の車はレギュラーガソリンで問題なく動くようになっています。わざわざリッター10円もプラスして高い燃料を使う必要があるかは疑問です。
エンジンのパフォーマンスを向上させたいのなら、こういった燃料添加剤を使いましょう。
ハイオクガソリンの洗浄効果について
レギュラー指定のエンジンにハイオクを入れると洗浄効果があるという話があります。結論から言うと、これは嘘ではありませんが洗浄効果目当てにハイオクを入れるのは現実的ではありません。エンジンの洗浄を目的にするなら添加剤を入れたほうがよっぽど効果的です。
そもそもなぜこの噂がでたのかというと、私たちが普段目にするハイオクガソリンはレギュラーガソリンに添加剤を加えてオクタン価を挙げたものだからです。その添加剤に、エンジン洗浄効果のある添加剤を加えたりきれいに燃焼するための添加剤が加えられています。
なので、レギュラーガソリンには入っていない添加剤の効果でエンジンの洗浄効果があるというのはあながち間違ったものではありません。
しかし、ハイオクガソリンの洗浄効果はあくまでオクタン価調整の副産物です。エンジンの洗浄を目的にするなら、燃料添加剤を別途使用したほうが効果が感じられますよ。
まとめ
今回の記事をまとめましょう。ハイオクガソリンとはオクタン価が96以上のガソリンのことを指します。オクタン価が高いとエンジンのノッキングの発生を抑えて高い性能を発揮しやすくなります。
そのため、ハイオクガソリンは高いパフォーマンスが求められるスポーツカーや高級車に多く指定されています。
車に給油するときは、指定された燃料を入れるようにしましょう。ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れるとエンジンの寿命を縮めることになり、レギュラー指定車にハイオクガソリンを入れることはあまり意味がありません。
指定通りの燃料を入れるのが一番だといえます。
参考資料
石油豆知識
https://www.e-mihara.info/life/chisiki0202.html
lifehacker「ハイオクガソリンって何? 本当に必要なの?」
https://www.lifehacker.jp/2013/06/130612premium_gas.html
図解でわかる危険物取扱者講座 第一石油類
https://zukai-kikenbutu.com/kikenbutu/4-dai1sekiyurui.html
WEB CARTOP「レギュラーやハイオクの「オクタン価」はどのガソリンスタンドでも同じ?」
https://www.webcartop.jp/2017/12/184701/
WEB CARTOP「【今さら聞けない】エンジンの「ノッキング」って何?」
https://www.webcartop.jp/2016/12/56775/
ウィキペディア「オクタン価」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%B3%E4%BE%A1#%E8%84%9A%E6%B3%A8%E3%83%BB%E6%B3%A8%E9%87%88
乗り物の関連記事はこちら
カーピカルJAPANネット!
ホテル予約なら楽天トラベル!
コメント