みなさんは自分のお気に入りのアイテムを、「もっと自分の好きな色にしたい!」とか「世界に一つだけの自分だけのアイテムにしたい!」と思ったことはありませんか?私はあります。
でも、「自分だけのアイテム」といってもどういうものなのかしっくりきませんよね。私がピンと思い浮かぶのは、GHQ初代司令官のD・マッカーサーのコーンパイプです。
マッカーサーは厚木基地に降り立ったときのどでかいパイプをくわえたシーンが有名ですよね。あれはマッカーサーが特別に注文したものですが、彼はさらにパイプの管の部分にライターで焦げ目をつけ、自分のものだという印にしたそうです。
焼き目といわずとも、自分のオリジナルの色に塗装することで、大量生産品ではない自分だけのオリジナルが作れると思います!簡単な塗装方法となると、私の経験上、スプレー缶を使っての塗装が一番簡単できれいにできます。
そこで今回は、世界にひとつだけ!オリジナルアイテムを作る方法としてラッカースプレーでの塗装方法について紹介したいと思います!
ラッカースプレーとは
ラッカースプレーとは、有機溶剤で溶かれた塗料をガスを使って吹き付ける塗料です。スプレー塗装の良いところは、短い時間で広い範囲を塗ることができること、筆ムラができず塗装面がきれいに仕上がること、そして筆やローラーがいらないので片付けの手間が少ないことが挙げられます。
ラッカースプレーの長所
ラッカースプレーの長所は3つあります。発色がいいこと、速乾性ですぐに乾くこと、そして塗膜が強いことです。それぞれ詳しく解説します。
発色がいい
ラッカースプレーは塗膜が硬く強いため、塗装面を磨き上げることができます。塗装面を磨き上げることにより、より色鮮やかに見せることができます。
速乾性ですぐ乾く
ラッカースプレーの塗料は水よりも速く乾くので、塗った後乾くのに時間がかかりません。そのため、作業時間を減らすことが出来ます。
塗膜が強い
ラッカースプレーの塗料は乾燥すると樹脂化し、硬い塗膜を形成します。塗膜が強いということは、つまり塗装が剥げづらいということです。
屋外で風雨にさらされる場所の塗装や、普段使いの家具などは塗装に負担がかかりやすくすぐ塗装が剥げてしまいがちです。塗膜が強ければ、きれいな状態を長く維持することができますよ。
艶消し黒!シンプルゆえにどんなものでも塗ることができます!
上手なラッカースプレーの塗装の仕方
金属
まずは表面の汚れをとり、シリコンオフやペイント薄め液で脱脂(油分を取り除くこと)します。表面の油分は塗膜と材料の密着力を弱め、塗装の剥がれの原因になるのでムラなくやりましょう。
次に塗装の食いつきをよくするための下地を作ります。塗装下地はプライマーやサーフェーサーと呼ばれ、白色や灰色のものが多いです。また、鉄材なら錆止め材を塗っておくとより耐久性が上がります。
プロにも使われるプライマーであるミッチャクロン!樹脂から金属まで様々な材質に使用できます。
いよいよ塗装です。スプレーを30cmほど離して吹き付けます。一度に塗ろうとせずに何度か塗り重ねましょう。最初は薄く、だんだんと濃く塗るようにするとムラなくきれいな塗装面にすることができます。
塗料が完全に乾燥する前に、マスキングを剥がしておきましょう。
木材
木材を塗装する際は、まずは金属と同じように表面の汚れを落として脱脂しましょう。
次に200番程度の紙やすりで表面を荒らします。これが済んだら再び脱脂し、木材用の下地を塗ります。
500円で買えるのでコスパがいいです。ただし値段なりなので、もっと安く抑えたいなら筆塗りを使いましょう。
下地が乾いたらスプレーで塗装します。金属を塗るときと同様に、30cmほど離して塗装しましょう。ムラやタレが出来ないように、薄めに何度も重ねるのがコツです。
ラッカースプレーできれいに塗れない場合
ラッカースプレーでも、上手く塗れない場合はあります。ラッカースプレーで塗装に失敗してしまう原因と、対策について見ていきましょう。
塗装面がザラザラする
塗装面に触ってみてザラザラしている場合があります。意図してそういう仕上げにする場合もありますが、そうでない場合は嫌ですよね。まるでみかんの皮のようになった塗装面のことを、「ゆず肌」といいます。
ラッカースプレーでゆず肌になる原因は2つあります。ひとつはスプレーの距離が適切出ない場合。もうひとつは缶のガスが減っている場合です。
距離が適切でない
ラッカースプレーは、塗装する場所から30cmほど離して使うのが正しい使い方です。また、塗装面に対して垂直に吹き付けるのも大切です。
斜めから吹き付けたり距離が適切でないと、スプレーから出た塗料が均等につかないため塗装面が荒れることがあります。
缶のガスが減っている
缶のガスが少なくなると、スプレーからうまく霧状に塗料がでなくなります。塗料の粒が大きくなったり、勢いが弱くなるとゆず肌になりやすくなります。
単純にスプレー缶内のガスが少なくなっているならもう寿命なのですが、まだ中身が全然残っているのにスプレーの出が悪くなることがあります。これはスプレー缶特有の原因があります。
スプレーを長く使用していると、缶が冷たくなることがあります。これはガスが噴き出して気化することで缶を冷やしてしまうからです。(詳しくは気化熱でググりましょう!)
缶が冷えると、気化して噴き出すガスが減るので勢いが減ります。スプレー缶をお湯につけたり、冷えてきたら休憩するなどして温め直すと復活することがあります。
※火にかけるのは絶対にやめましょう!あとお湯も過熱しながらはダメです!爆発しますよ!
塗料が垂れてしまった
塗料は液体で吹き付けられるので、吹き付けられる量が多いと垂れてきてしまいます。垂れた塗料はそのまま固まるので、見栄えが非常に悪くなります。
垂れてしまった塗料は、すぐに取ろうとせずに完全に乾燥してから削り落とすようにしましょう。その場で拭き取ろうとすると、たいてい上手くいかずに周りの塗膜をぐちゃぐちゃにしてしまいます。
塗料の垂れを防止する方法
塗料の垂れを防止する方法は2つあります。ひとつは一度に塗る量を減らして、何度も重ね塗りする方法。もうひとつは塗装面を地面と水平にする方法です。
塗装面を水平にする方法は、出来るならやっておいた方がいいです。地面と垂直なら垂れてしまうぐらいの厚塗りでも、水平にすれば垂れることはありません。神経を使わずにすむので、疲労を少なくすることができますよ。
塗装がすぐに剥げてしまった
下地が上手く作れていないと、せっかくきれいに塗装ができてもすぐに剥がれてしまいます。この下地作りがプロと素人の仕事で最も違うところかもしてません。
脱脂をしっかりしよう
特に脱脂とサビ取りを徹底的に行いましょう。それだけでかなり変わります。ツルツルの面に塗装する場合は、紙やすりなどで表面を荒らしましょう。塗装の食いつきが良くなるので、塗装を長く持たせることができます。
ラッカースプレーで簡単にきれいに塗装しよう
ラッカースプレーはだれでも簡単にきれいに塗装することができます。自分のお気に入りのアイテムを、マスキングしてワンポイントだけ塗装すれば簡単に自分だけのアイテムを作ることができますよ。
クリヤーのラッカースプレーは何に使うのか分からないかもしれませんが、木目を出しながら素材を保護したりトップコートとして塗装面の保護などに使います。塗装面の上から重ね塗りをするのは汚くなりがちなので上級者向けですけどね!
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