ヒートアイランドと地球温暖化で夏はもう蒸し風呂のような状態ですね。世界中で地球温暖化対策の政策がどんどん加速化しています。
そんな流れの中で、自動車産業も大きな変革を強いられています。特に、EV(電気自動車)へのパワートレーンの切り替えは、各国政府が2030年を目安に完全に切り替えることを目標にしているなど特に力が入れられています。
もし完全EV化が果たされた未来が訪れたら、今のタバコのように古いガソリン車に乗っている人はゴミを見るような目で見られるのではないかと今から戦々恐々としています。
乗んな肩身の狭い未来を迎えそうなガソリン車好きにとっては、福音ともいえるような研究が進んでいることをご存じですか?
なんと、大気中のCO2から燃料を生成することが出来るようになるかもしれないんです!もし実用化できれば、またガソリン車の復権が見られるかもしれません。いくつかの研究が並行して進んでいるので、紹介します。
温暖化を止めるには大気中のCO2を収集しなければいけない
今、地球温暖化を防ぐために最も重要視されているのが大気中のCO2を減らすことです。
CO2の排出量を減らすだけでなく、既に大気中に放出されているCO2を集め、保管する必要があるとIPCC(気候変動に関する政府間パネル)は主張しています。
CO2を集めるにもたくさんの課題があるのですが、輪をかけて問題なのは集めたCO2をどうするかということです。
収集したCO2を燃料にすることができる
大気中から収集したCO2は、どうにかして再び大気中に戻らないようにしなければいけません。
CO2を低温高圧でゲル状にして深海に投棄するという方法もあるようですが、燃料という形で保存できるのはとても便利だと思いませんか。
EVは確かにCO2は出しませんが、航空機分野や運送分野では課題が多く、普及していった時のバッテリーの処理、生産問題もあります。
回収したCO2から作った燃料はカーボンニュートラル
空気中から回収したCO2から作った燃料は、再び燃やして使っても元の量に戻るだけなので、CO2排出量は増えません。つまり、炭素を増やさないカーボンニュートラルを達成してるということになります。
現在進んでいる研究
CRRAの「そらりん計画」
一般社団法人炭素回収技術研究機構(CRRA)は、「ひやっしー」という家庭で使える直接空気回収装置を開発したことで大きな注目を集めました。
そのCRRAが計画している二酸化炭素から燃料を作る計画が、「そらりん計画」です。そらりん計画は、ひやっしーで使われているアルカリ水溶液を培地にして藻類を培養し、出た糖類を使ってエタノールを生成するという計画です。
実現すれば、難しい技術を必要とせずに燃料を作り出すことができます。
CO2回収技術に魅せられたCRRA機構長村木さんが描く資源循環 | 経済産業省 METI Journal ONLINE (meti-journal.jp)
カナダで進んでいる研究
カナダに本社を構えるカーボン・エンジニアリング社は、回収したCO2を水素と合成することで燃料を作り出す研究を行っています。
長年の研究によって燃料生成にかかる費用が安くなり、2018年現在では補助金や税制の状態によっては化石燃料の代替にできるレベルだそうです。
大気で作るガソリンを開発、実用化へ道筋 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト (nikkeibp.co.jp)
自動車メーカーの人工ガソリン研究
特に熱狂的なファンを抱えるメーカーは、ユーザーが現在所有している車両をなるべく長く使ってもらおうと人工ガソリン(e-fuel)の研究を行っています。
ポルシェがガソリンエンジン車を持続可能なものにする合成燃料を研究中 | TechCrunch Japan
アウディ、合成燃料「e-ガソリン」生産が過去最高60ℓに 長所は? | AUTOCAR JAPAN
エンジン車はまだ終わっていない
ガソリンや軽油を使って走る自動車は、行政からどんどん規制が強くなっていくことが予想されます。これは酒やタバコが通ってきた道と同じで、行政機関が不要と判断したものにはこういった不遇な処置が与えられます。
しかし、希望を捨てるにはまだ早いです。まだまだエンジン車でもやれるということが、人工燃料で証明される日が来るかもしれません。愛着のある古い車を直して使うことを、悪とするのは間違っています。
しかし、私たちにできるのは研究を行っている企業の株を買ったり寄付で支援することだけです。もしも支援したいと思った方は、CRRAの寄付ページへのリンクを張っておきます。もしよかったら寄付してください。
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