万年筆を一度は使ってみたいと思ったことはありませんか?
私はあります。日記やメモ書きをするときにサッと万年筆を取り出し、ボールペンやシャーペンと違うひし形のペン先に、インクが艶やかに光るような情景は、憧れますよね。
でも、万年筆は何だか敷居が高いイメージがあると思います。1本ウン万円で、もしかしたらすぐ使わなくなるかもしれない…。インクの管理もめんどくさそう…。そんなものに手を出すのは足踏みしてしまいますよね。
私も、いつか万年筆を使ってみたいと思いながらも、実際に万年筆を手に取ることはありませんでした。でも、1本1,000円程度で安く買える万年筆を見つけたんです!その名も、パイロットの「カクノ」。
「そんな安い値段の万年筆なんてまともに使えるの?」と思いますよね。私も、書けなかったらそれでいいやと思って買ってみました。その予想は、いい意味で裏切られたんです!
カクノは「きっと書くのが楽しくなる」というコンセプトの万年筆です。高級感はありませんが、シンプルなデザインと手軽に買える値段のおかげで普段使いしても全く問題ないぐらい完成度の高い万年筆です。
ぜひ、一度手に取ってみて、使ってみてください。きっと「書く楽しさ」を感じられますよ。
なぜ今万年筆?
正直言って今、万年筆が必要なシーンはありません。特に契約書などは感圧紙が主になり、筆圧をかけづらい万年筆は使用しづらいです。それにも拘らず万年筆を使おうと思ったのは、「なんか万年筆使ってるのってかっこいいよね」という気持ちからです。
必要ないからこそ純粋に「かくこと」を楽しめる
スマホが普及し、メモも日記もスマホで簡単にできる時代になりました。もう筆記具を持ち歩く必要が無い時代になっています。
そんな時代だからこそ、純粋に「かくこと」を楽しめる時代になったんじゃないかな、と思います。キーボードで打ち出した文字に個性はありません。でも、手書きの文字なら書き手ひとりひとりの個性が出ます。
几帳面な角ばった字、丸みを帯びた柔らかい字、急いでいたのか走り書きの字、ミミズののったくったような読めない字などなど、文面からは分からない書き手のその時の感情や状況がにじみ出るのが手書きの文字の魅力です。
親しみを込めた手紙にも、気持ちを閉じ込めた日記にもなるのが手書きの文字です。万年筆は書き方によって文字に個性が出る筆記具です。表現する文章にはぴったりな筆記具といえるでしょう。
万年筆の特徴
筆圧を調節しやすい
万年筆はボールペンのように一定の太さではインクが出てきません。かける筆圧によって、線の太さを自在に調節することが出来ます。
そもそも紙にペン先を置いただけでインクが出てくるので、筆圧をかけなくても字が書けてしまいます。
向きによって線の太さが変わる
万年筆は刻印のある面を上にして書くのが基本ですが、ペンを傾ける角度などを変えることによって線の太さや書き味を変えることが出来ます。
表現が豊かになるので、字を書く時の個性が強く出て面白いですよ。
インクの色がたくさんある
万年筆はインクをカートリッジや直接吸入することによって補充します。補充するインクの色を変えることで一つの万年筆でも様々な色を楽しむことが出来ます。
カクノの場合はカートリッジ式ですが、インクを吸い上げるコンバーターという装置を使えば、他の会社のインクも使い放題です。
「カクノ」は初心者や女性にもおすすめの万年筆
カクノの基本情報
カクノは、パイロット社の製造、販売する万年筆です。万年筆としてはエントリーモデルにあたり、小学生から万年筆に親しんでもらえるようにというコンセプト作られています。
気軽に使えるポップなデザイン
カクノのペン先には色々な表情の顔がプリントされていて、「今から万年筆をつかうぞ~!」というような気構えがいりません。それに、書くたびにニッコリ笑顔が見つめてくれるので、使っていて自分まで笑顔になってしまいます。
カクノの使い心地
カクノは使い心地もいい万年筆です。まず柄が6角形で握りやすく、持ち方が自然になりやすいです。また、6角形のおかげで机においても転がらないので、うっかり落としてしまうこともありません。書き味は軽快で、かなり速くペンを動かしてもかすれることはありません。
カクノの使い方
使い方といっても、そんなに難しいことはありません。説明書を参考にしながら、軸とペンを分解して、カートリッジを奥まで指すだけです。インクが出るまで紙に円を書いていれば、そのうちインクが出てきます。あとは、好きに書いていくだけです!
カクノのインクの補充方法
インクはカクノ本体に付属しているブラックのカートリッジ式インクが使えるので、カクノ本体だけを買ってもすぐに使い始めることができます(購入前にご自分でもついているか確認してくださいね)。インクを使い切ったら、パイロット社のカートリッジ式インクとコンバータを使うことで半永久的に使い続けることができます。
私も初めはブラックのカートリッジを使っていましたが、今はコンバータを使ってブルーブラックというインクを使っています。
コンバーター
コンバータは、インク瓶からインクを吸い出して使うためのものです。古い万年筆のように、ペン先からインクを吸い出して補充するので、ペンにインクがついたり指にインクがついたりしますが、ちょっとした工作みたいで面白いです。
また、他社のインクが気になってきたらコンバーターを使えば、問題なく使うことができます。
パイロットが出しているコンバーターは、CON-40とCON-70の2種類です。どちらも透明でどれだけインクが入っているか分かりやすいです。
CON-40の方はネジ式で、後ろの部分を回すとインクを吸い上げてくれます。ペン先を痛める心配が少ないので、初めてのコンバーターならCON-40を試してみるといいでしょう。
CON-70は大容量のコンバーターです。頻繁にカートリッジを変えるような人や、インクの色を変える予定がないならこのコンバーターを使えばインク補充の回数を減らせませよ。
こちらはプッシュ式で、容量いっぱいまでインクを詰め込むことができます。
ブルーブラックは深みのある青色のインクで、本来は青色の顔料と酸化鉄溶液で出来ており、時間が経つと鉄の黒色だけが残るものですが、パイロットのものはただの顔料のようです。でも発色がいいので、私は今このインクを使っています。黒色よりも「インクで書いている感」が出ますよ。
実は青色は公文書にも使える色で、履歴書の規定にも、「青または黒で書くこと」という規定がある会社もあります。まあ、わざわざ青色で履歴書を書く人は相当な傾奇者でしょうが…。
インクカートリッジ
パイロットのカートリッジのインクは10色から選ぶことができます。私もカクノをもう二本購入して、それぞれ赤と青のインクを入れてカラーペンとして使っています。インクが終わったらカートリッジを指すだけなので、手軽に使えます。
今だからこそ「手書き」で書いてみませんか
誰かに連絡を取りたいときや、日記やメモを取るときに、今はスマホやパソコンに入力することが多くなりました。確かに、デジタルデータにしてしまえば遠く離れている人にも一瞬で伝えてい事を伝えられますし、場所をとるようなこともありません。
でも、手書きにはデジタルデータには無い「手書きの温かさ」があると思いませんか。例えば日記にしても、昔書いた日記をふと見返したときに、楽しいことであれば楽しそうな字になるし、辛いこと、苦しいことがあれば字も震えたり、落ち込んだような時になっていますよね。
同じように、手書きの手紙には顔文字や、絵文字には無い書いた人の「人となり」が出ると思います。連絡を取っていなかった旧友に、あるいは離れて暮らす家族に、あえて今、手書きで手紙を書いてみませんか。
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