【自動車整備】ブレーキパッドの交換方法

自動車

ブレーキパッドの清掃をしたので、今回はブレーキパッドの交換方法について解説します。ブレーキパッド交換はやり方さえ分かっていれば難しい作業ではありません。しかし、足回りの停止に重要な役割を果たす部位ですので、ミスの無いように確認しつつやっていきましょう!

ブレーキパッド交換は、分解整備に当たります。自分の名義以外の車両で行うと、違法行為となるのでご注意ください!

また、必ず交換の記録をつけるようにしましょう。次回交換の参考になったり、中古車の査定で有利になったりします。

ブレーキパッド交換で用意するもの

用意する工具類
  1. ジャッキ
  2. トルクレンチ
  3. 雑巾などの汚れを拭き取るもの
  4. ディスクパッド
  5. 紙ヤスリ
  6. ブレーキクリーナー
  7. 防錆潤滑剤
  8. ディスクパッドグリース
  9. ブレーキピストンツール
  10. 眼鏡レンチ
  11. タイヤを外す用のレンチ

それぞれ簡単に役割を説明しますね!

ジャッキ

今回の作業はタイヤを外さなければならないので、ジャッキは必須です。ただし、ガレージジャッキはあれば便利ですが要りません。一輪ずつ作業すればよいので、車載のパンタジャッキでも作業可能です。安全のためにはおすすめできませんが。

私もこの後ガレージジャッキを使うのを諦めて(安定した地面ではなかったため)車載のパンタジャッキを使用しました。

トルクレンチ

タイヤの締め付けトルクの確認に使用します。最悪無くてもよいですが、締め付けが確認できると精神的にも安心ですし、締めすぎてネジ山がバカになってしまうのも悲しいので、あるに越したことはないと思います。

パッドの交換を自分でするような方は自力でタイヤ交換も行うでしょうから、トルクレンチは持っていて損はないでしょう。

雑巾などの汚れを拭き取るもの

ブレーキ周辺は、泥やブレーキダストなどで汚れています。普段手の届かない位置ですので、この時に清掃してしまうといいです。ウェスでも雑巾でもいいですが、多めに用意しましょう。ブレーキパッドの面取りなどでヤスリを使って研磨をするので、出たダストを拭き取るためにも使用します。

数の目安ですが、一輪につき一枚を使うとして、四枚以上はあったほうが良いと思います。

ブレーキパッド

交換するなら必要ですよね。購入時には必ず適合するものを購入しましょう。付ける段階で「ちょっと違った」は致命的です。

モノタロウの自動車部品検索で、適合部品を簡単に探すことができます。

モノタロウの自動車部品検索の使い方を解説 | トロコスの雑記ブログ (torocos.com)

紙ヤスリ

新品のブレーキパッドには、表面に保護用の被膜があったり、パッドの角が立っています。その皮膜を剥がしたり角を削る「面取り」加工を行うために紙ヤスリを用意します。

粗さは#100~120ぐらいがちょうどよいと思います。木っ端などの硬いものに巻き付けると、平らに削ることができますよ!

ブレーキクリーナー

グリースがついていたり、ブレーキダストなどを洗い流して脱脂するために使用します。高価なものを使用する必要はないかな~と思うので、お安いものを使ってください。

また、手につくと手の油分も全部持っていかれるので肌が荒れます。ニトリル手袋などをつけて作業するといいと思います。

防錆潤滑剤

パッドを取り外す際に、キャリパーの一部を開けるのですが、キャリパーのボルトが固着している場合があります。固着剥がしのために用意しました。今回は使用しませんでしたが、車以外でも使用でき、あると重宝するので持っていて損はないでしょう!

ディスクパッドグリース

主にパッドの鳴き防止のために使います。高温や摩擦に耐えるためのモリブデンが配合されていたりと、ブレーキの使用環境に合わせた調整がされています。

もちろんディーラーさんでも購入できますし、通販サイトにも多くのラインナップがあります。よほどハードな使用環境でない限り、安いもので効果は十分かと思います。

ブレーキピストンツール

無くてもできない事はない…と思います。その際は完全な筋力勝負だったり、ウォーターポンププライヤーだったりを使用して工夫します。

しかし、時間も体力も使いますし、それほど高価なものでもないので今後もブレーキ回りをいじるつもりならば購入しておきましょう。

眼鏡レンチ

キャリパーのパッド固定部のボルトを緩めたり締めるのに使用します。ボルトを包み込むのでボルトがナメずらいですし、固着がひどい様なら柄の部分を叩いたり、鉄パイプなどで延長したりとハードに使用できます。できればなるべく柄の長いものを用意すると、てこの原理によって力が少なくて済むので楽が出来ます。

タイヤを外す用のレンチ

タイヤ交換に使用するレンチです。一般的なホイールナットのサイズは17~19㎜ですので、そのサイズのソケットレンチ+スピンナーハンドルや、ソケット+インパクトドライバーあるいはクロスレンチなどを使用すると楽です。

スピンナーハンドルとは何か解説 | トロコスの雑記ブログ (torocos.com)

車載工具にもタイヤ交換用の工具が入っているので、そちらでも代用可能です。

ブレーキパッド交換の手順

ブレーキパッド交換の手順は、以下の6ステップです。

  1. タイヤを外す
  2. パッドを外す
  3. 各部の清掃をする
  4. パッドの組付け
  5. タイヤを取り付ける
  6. 試験走行

以下に詳しい作業手順を書いていきます。

1.タイヤを外す

タイヤ交換でタイヤを外すのと同じ手順で外しましょう。タイヤの外し方は、タイヤ交換の方法を解説した記事があるのでそちらをご覧ください。

タイヤ交換の方法 | トロコスの雑記ブログ (torocos.com)

タイヤを外した状態。泥まみれである。

タイヤを外したら、ちょうどいいのでホイールの裏側を洗ってあげるのもいいと思います。使用環境にもよりますが、かなり汚れているはずです。

2.パッドを外す

タイヤを外せたら、次はパッドの取り外しです。キャリパー部分にパッドを抑えておく部位があります。大抵は上下2か所にボルトで止まっています。

キャリパー自体をハブに固定するためのボルトと勘違いしないようにしましょう。大体は、内側で小さいボルトです。上下どちらか片方のボルトを外すことで、パッドを取り外すことが出来るようになります。

3.各部の清掃をする

取り外したブレーキパッド
ブレーキダストなどで汚れているのが分かる。
今回はこれを清掃して再度組付けた。

まず、キャリパーについている金具などを洗浄します。パッドに着けた鳴き防止のブレーキパッドグリースなどがついているはずです。

ブレーキクリーナーをつけて、雑巾などで拭いてあげましょう。清掃したら、向きに気を付けて元に戻しておきましょう。一つ一つ、取り外しから取り付けまで行ったほうがいいです。全部一気に外してしますと、どこについていた部品か分からなくなることがあるためです。

パッドについている裏板も表裏があったり、ついている順番などを忘れないようにしましょう。写真に撮ったり、反対側を確認してみるのも良いでしょう。特にパッドの裏板は、グリースが塗布されているので念入りに脱脂しましょう。

4.パッドの組付け

パッドの組付け前に、新しいパッドの「面取り」をしてあげましょう。パッドの角に紙ヤスリをかけて、角を取ってあげます。これをすることで、ブレーキの鳴きの防止や効きの均一化が図れます。

角が立っていると鳴きの原因にもなるので、交換しない場合でも確認してみるといいでしょう。また、新品のパッドは必ず脱脂しましょう。保護用の油を流して初期の効きを確保できます。

パッドの準備が終わったら、パッドがキャリパーと接触する面にブレーキパッドグリースを塗布してあげましょう。摩擦による鳴きの防止や、パッドの動きを良くしてくれます。裏板に薄く塗布してあげます。接触しない部分には塗布する必要はないです。逆にごみを吸着してしまい、動きを阻害する可能性があります。キャリパーとの接触面にグリースをつけたら、パッドの組付けです。

この時、ピストンは薄くなったパッドに合わせて飛び出ています。これを戻してあげないといけないのですが、ここで役立つのがピストンツール(ピストン戻し)です!これがないと、手で押し戻したりウォーターポンププライヤーを使ったりなど大変な思いをします。

エンジンルーム内のブレーキフルードリザーバータンクの残量に注意しましょう。ピストンを押し戻した分のブレーキフルードが溜まりますので、戻し量によっては溢れてしまいます。ブレーキフルードは塗装を痛めますので、こぼさないようにあらかじめ注射器などでブレーキオイルをある程度抜いておくといいです。

パッドを組付けたら、ボルトを戻して固定しましょう。この時、柄の長い眼鏡レンチなどでしっかり固定しましょう。緩んでいると、しっかりした制動力が出ないばかりか、最悪パッドの脱落を招いてしまいます。しっかり組付けられたら、タイヤの取り付けです!

5.タイヤを取り付ける

さて、あとはタイヤを取り付けてしまいましょう!ここで注意するのは、増し締めはタイヤを下した後にする!ということです。タイヤがハブに密着する程度まで締めてあげたら、ジャッキを下ろして増し締めです。ある程度まで締めたらトルクレンチを100~120Nのトルクで締めてあげましょう!

くわしくはタイヤ交換の記事の、タイヤの取り付けの部分を確認してくださいね。

タイヤ交換の方法 | トロコスの雑記ブログ (torocos.com)

6.試験走行

さて、試験走行です!先ずは徐行程度の速度から踏んでいきましょう。当たりが弱かったり、踏み代があったりするかもしれませんが、何度か踏んで確認しましょう。

可能なら、フルブレーキも試してみましょう!試験走行後は、ボルトの弛みや各部の異常がないかを点検しましょう。以上がなければ完了です!お疲れさまでした。

まとめ

今回はブレーキパッド交換に必要な工具や交換の手順について簡単に説明しました。可能であれば、各車両のサービスマニュアルを用意しておくと確実です。

百聞は一見に如かずというように、見るとよく分かるので、今後は写真をもっと撮っていこうと思います。さて、本格的なDIY整備の第一歩として、ブレーキパッド交換に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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